「うまくいかない」が続いていたとき

数ヶ月ほどアネロスを使い続けた時期がありました。

挿入して、じっとして、たまに締めて、という手順はある程度定着していたのですが、「感覚がそこで止まる」という状態が続いていました。

波のような感覚らしきものは来る。少しじんわりする。でも、そこから先に進まない。

伸び悩んでいると言えばそうなのですが、当時の私が一番感じていたのは「何かが違う」という違和感でした。テクニックの問題ではなく、もっと手前の何かがズレている気がしていたのです。

そのズレの正体に気づいたのが、「呼吸」と「脱力」でした。

力んでいた、ずっと

気づいたきっかけはあるセッションのことです。

いつも通り挿入して、じっとしていたのですが、そのとき自分の肩が上がっていることに気づきました。

肩だけではなく、腹にも、腿にも、じわっと力が入っていました。気持ちよくなろうと「頑張っている」状態が、身体の至るところに出ていたわけです。

試しに一度、ゆっくり息を吐きながら全身の力を抜いてみました。

特別なことをしたわけではなく、ただ吐いて、緩めただけです。

そうしたら、グッズの感触が変わりました。押している感じから、内側に吸い込まれるような感触に変わった、とでも言えばいいでしょうか。うまく言葉にできませんが、明らかに「なにか別のものになった」感覚がありました。

その日のセッションは、それまでで一番深く感覚が来ました。

私が試した「呼吸と脱力」のやり方

再現性を確かめたくて、次のセッションから意識的に呼吸を変えてみました。

特別な呼吸法ではありません。ただ、以下の点を意識しました。

肩が上がった緊張状態から、長く息を吐き、肩・腹・手足の力が抜けていく流れを描いた3段階のイラスト
「深く吸う」よりも、長く吐きながら肩・腹・腿の力を順番に手放すイメージです。
  • 吸うより、吐くことを長めにする(4秒吸って6〜8秒かけて吐く、くらいのイメージ)
  • 吐くときに身体を「落とす」ように力を抜く
  • 呼吸のたびに、肩・腹・腿の順番で力が抜けているか確認する
  • グッズを動かそうとしない。呼吸の動きに任せる

最後の「動かそうとしない」が、私には一番難しかったです。

意識があると、どこかで「もっと効かせよう」「締めてみよう」という操作欲が出てくる。でも、そこをぐっと手放して、ただ呼吸しているだけにする。

この状態に入れると、感覚は勝手に動き始める感じがありました。私が「感じる」のではなく、「感覚が来る」という印象に変わったのです。

脱力はセッション全体を変える

呼吸の意識が定着してから、セッション全体のリズムが変わりました。

以前は「最初の30分でうまくいかないと焦る」という状態でした。

今は、最初の10分ほどを「ただ呼吸して慣らす時間」と割り切っています。急いでいい感覚を取りに行かない。

この変化が一番大きかったかもしれません。

焦りは力みを生み、力みは感覚を塞ぐ。自分の場合、この悪循環がずっと続いていたのだと思います。

呼吸に集中することは、ある意味「焦らない手順」でもありました。吐いて、緩めて、待つ。それだけを繰り返していると、考えすぎなくなる。

頭が静かになってきたころに、感覚が動き始めることが多い、というのが今の観測結果です。

ちなみに、セッション中に参考にしている動画もあります。M性感や前立腺マッサージをテーマにしたもので、映像から「脱力している状態」を視覚的に確認できるのが意外と役立っています。今回のrelatedWorksに登録している作品もその一つです。

呼吸と脱力は「コツ」ではなく「状態」

あえて言うなら、呼吸法という技術を習得したというより、「自分が力んでいた」という事実に気づけた、ということが本質だったと思っています。

ドライオーガズムの感覚が来ないとき、多くの場合は「何かをしていない」のではなく、「何かをしすぎている」のかもしれません。

テクニックを足していくより、引いていく。その方向に気づいたことが、自分の場合はターニングポイントになりました。

再現性については、まだ完全には安定していません。調子のいい日とそうでない日の差はあります。ただ、呼吸と脱力を意識してから「ゼロで終わる日」はほぼなくなったので、何らかの違いはあると感じています。

同じような伸び悩みを感じている方に、一つの気づきとして届けば幸いです。

やり方の基本についてはドライオーガズムやり方の基本|感覚のつかみ方にまとめています。

うまくいかないパターンへの対処はドライオーガズムできない失敗パターンと対処も参考にしてみてください。

呼吸や脱力を含めた探求全体の流れは、ドライオーガズム完全ガイド|始め方・コツ・継続までに地図として整理しています。